2026年3月 − 02

フィルムを現像すると、撮った覚えがなかったり、自分が見ていた景色と全然違うものが上がってきたりするので、ほんまに自分が撮った写真か?と疑わしく思うことがある。しばらく写真を見ていると、あのときあのへんでシャッターを切ったときのものだとやっと思い出せるようになる。段々、その写真を撮ったときの天候とか雰囲気とか出来事とか、記憶が、ぼやあっと見えてくる。

一方で、わたしは、他人が撮った写真をずっと見ているうちに、自分がシャッターを切ったものだという謎の実感が湧いてきて、自分が撮った写真だと勘違いしそうになってしまうことがある。もちろん、完全にそう思い込むことはないけど、他人の写真だという認識と、自分が撮ったかもしれないという実感も同時に存在しているかんじで、ぼやあと記憶が見えてきそうになることがある。(これはどんな写真に対しても起こるとは限らない。たまに起こること。)

写真に対して、イメージに対して、記憶があとからついてくるかんじ。

シャッターを切るとき頭を空っぽにしているんだと思う。そして、単純にいい加減なんだと思う。たぶんそうなんだけど、記憶はイメージが取り替え可能なのか、イメージがあれば記憶を捏造できるのかよくわからないが、自分のいい加減さをもって、写真を撮ったり見たりするのを楽しんでいる。







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